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ヴァライアンス
(variance)
とは? What is variance?

ヴァライアンス(variance)は、統計学や確率論において、データセット内の個々のデータ点が平均値からどれだけばらついているかを表す尺度です。具体的には、データ点とその平均値との差の二乗の平均を取ることで計算されます。

ヴァライアンスはデータのばらつき具合を示すため、データの散らばり具合を把握する際に広く利用されます。一般的に、ヴァライアンスが大きいほど、データ点が平均値から離れており、データのばらつきが大きいことを示します。逆に、ヴァライアンスが小さい場合は、データ点が平均値に近く、データのばらつきが小さいことを示します。

ヴァライアンスは、平均値からの偏差の二乗を考慮するため、外れ値や異常値が存在する場合にヴァライアンスが大きく影響を受けることがあります。そのため、外れ値の影響を抑えるために、ヴァライアンスと同様の役割を果たす尺度として、平均絶対偏差(mean absolute deviation)などが用いられることもあります。 引用URL:https://chat.openai.com/share/67704150-213b-4892-b7c4-16b95749649c ※上記は、ChatGPT3.5にて「ヴァライアンス(variance)とは?」とメッセージを送信し、その回答となります。

ヴァライアンス(variance)は、辞書からも分散や平方偏差という部分で意味があり、統計学を学んでいる方には、想像がしやすいと思います。
端的に、「ばらつきを表す尺度」。
例えば、とある学校の生徒の身長と体重の間に法則性があるか確認するため、名前と身長と体重が書かれているデータがある時、分散という値を計算することで、法則性があるか、ないかを確認することができます。
分散の求め方や法則については、やや複雑なので割愛します。

このヴァライアンス(variance)は、統計的な話ですが、『世界標準の経営理念』という本の中に「バイアスとヴァライアンスのジレンマ」という見出しで登場します。 下記が一部の文章です。

 人は、意思決定をする際には(それが瞬時であっても)、自身の意思決定がその後の成果にどのような影響を与えるかを脳内で「予測」している。予測精度が高いほど、それに基づいて優れた意思決定ができる。そして予測の際には過去の経験、周囲の情報、様々な分析等々の「情報変数」をもとに、脳内で解析をしている。そう考えると、人が自身の意思決定の成果を「どのくらい見送るか(予測のエラー度が高いか)」は、以下の3つの要素で決まることになる。

予測エラー度=(バイアス)² +(ヴァライアンス)+(ランダムエラー)

 ここでバイアスとはそのままの意味で、人の認知バイアスのことである。そしてランダム・エラーとは人の脳内の意思決定モデルとは関係のない、外部からの予想外の変化のことと理解いただきたい。
 ここで重要なのはランダム・エラーではなく、「ヴァライアンス」(variance)の方だ。ヴァライアンスとは、「過去の経験や情報収集などにより得られた変数が、将来の予測にはどれだけ使えないか」の程度のことと考えていただきたい。 引用URL:世界標準の経営理論 P. 390 - 391
「ヴァライアンス」は「「過去の経験や情報収集などにより得られた変数が、将来の予測にはどれだけ使えないか」の程度のこと」と文章がございますが、もしかしたら、「分散」といった言葉を使われるよりかわかりやすいかもしれませんね。
さて、この話は下記文章に繋がっていきます。
 このように考えると、やはり直感とは「玄人の勘」の方が望ましい、ということになるだろう。実際、直感に基づいた意思決定をする多くの経営者は、すでに何度も何度も経営の修羅場を潜り、厳しい意思決定をしてきている。それらが、適切な情報変数を無意識に選ぶことにつながり、だからこそバイアスを大幅に増やさないまま、ヴァライアンスの方だけ下げられるのだ。逆に言えば「素人」のうちは、やはりシステム2のような慎重で、論理的・客観的な思考が重要ということだ。 引用URL:世界標準の経営理論 P. 392
そう、玄人と素人という2つの軸があり、さらにバイアスとヴァライアンスの2軸がある形で語られている。
上記文章の通りですが、

玄人:勘や直感という部分が優れいている可能性がある
素人:勘や直感という部分が優れていない可能性がある

という形だと考えており、素人は「論理的・客観的な思考」に基づいて考えることが望ましいようです。
たしかに、先輩は良くも悪くも経験により、ある程度推測できる部分があるので、勘や直感という部分の精度もありそうです。
一方で、新しく入った部員やバイト、社員など、その業界(範囲)で経験がない場合は、「わからないことがわからない」といった現象が起きることもあるくらいなので、「推測をする」といった応用編は難しいと感覚的にイメージできそうです。

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